柔道整復師の業務とは
柔道整復師の業務は一般的な整体師などとは異なり、その範囲は非常に広くなっています。
例えば、痛みがある患部を触診と目視を使用して短時間で確認し、テーピングを活用することで適切な場所に戻す『固定療法』という治療法があります。
これは痛みを軽減させることでストレスを低減させ、免疫力を使用して損傷した箇所の修復を行うように促す方法になります。
また、柔道整復師は固定療法だけでなく、ある程度治療された患部を運動させることで徐々に通常の日常生活が可能になるように訓練を行う『運動療法』も行なっています。
運動療法とは病院などで行われているリハビリのようなものです。
柔道整復師の監修の元、患者様が日常生活で必要な身体の動きを取り戻すことができるように指導を行っています。
患部が修復された状態で放置しているようでは、日常生活に戻った際に支障をきたしてしまいます。
それだけでなく、関節が正しい方向に曲がることができなくなる場合もあり、症状が発生している患部の状況が悪化してしまう可能性があるので、適切にリハビリを行う必要があります。
柔道整復師によっては専門のリハビリ施設に所属している方もいます。
脱臼や捻挫などの正しい処置方法を理解しているので、リハビリ中の事故で怪我をしてしまっても、すぐに適切な治療ができるため問題ありません。
また、直ぐに治療を行うことができるのもあり、関節を痛める心配はありません。
患者の関節に過度な負担をかけないよう、じっくりリハビリを行うこともできます。
上記の運動療法や固定療法だけでなく、指圧によるマッサージや温熱による療法も存在しています。
これらの指圧や温熱などの療法は知識だけではなく、適切な技能も重要になります。
柔道整復師が行える療法は複数ありますが、患部の状況や怪我の度合いによって正しい治療方法は異なっているので、それらを認識して適切な治療を行わなければなりません。
適切な治療方法を行わなければ、逆に症状が悪化してしまうだけでなく、関節を痛めてしまうなどの他の問題が発生してしまいかねないのです。
そのため、療法の中に存在しているテーピングや指圧などの知識・技術力も求められる仕事であり、業務の中にはそれらの研修や実技も含まれています。
研修では新しい施術に関する方法だけでなく、正しい触診の方法など多岐にわたり、それらを包括的に学びます。
ケガの治療だけではないのです!
柔道整復師の業務は怪我の治療を行うだけではありません。
治療後の調子を確認して患者が一日も早く元の日常生活に復帰できるようフォローすることも仕事になります。
そのため、患者の治療を促進するために患部を固定して治癒するのは勿論、患部の血流の滞りを改善させるために指圧などを行っていきます。
怪我が治療されたからと言って、必ずしもすぐに日常生活に戻ることができるわけではありません。
特に、適切な関節の動きを身に着けていなければ、日常生活に復帰した後に症状が悪化してしまうことがあります。
治療を行ったあとのケアは必要不可欠であり、無くてはならないものなのです。
また、柔道整復師の施術に関してはまだまだ発展途上の技術なので、定期的に実施されている勉強会に参加することも業務のひとつです。
勉強会では最新の研究に基づいて活用される施術方法や、国家資格で認定される知識や技術を一定に保つための研修など様々な分野を学びます。
怪我の治療を行うだけでなく、スポーツジムのトレーナーやインストラクターとして活動している場合もあります。
身体や関節などに負担をかけないように筋肉に効率的に負荷をかけるトレーニング方法を行なっているので、負傷の心配が無く利用できるのです。
もちろんジムの利用者が怪我をしたとしても、直ちに応急処置が可能なので怪我が悪化することはありません。
効率的に筋力を増強させることが可能なので、柔道整復師がインストラクターを行なっているスポーツジムは非常に人気があります。
関節を傷つけず筋肉だけを強化して、滞っている血流を緩和することができるのは柔道整復師だけです。
他には介護福祉施設で働いている場合あります。
介護福祉施設ではお年寄りだけでなく介護が必要とされている方が多いので、適切な対応を行わなければ怪我に繋がってしまうこともあります。
そのため、身体の機能を回復や維持を目的とした高齢者の運動療法を行なっています。
介護を行うためには怪我をしないためにもこのような技術や知識が必要になることがあるのです。
以上のことから怪我の治療を行っているだけではなく、身体に関連するスポーツジムや介護福祉施設などに所属して利用者の関節の痛みを軽減したり、日常生活に復帰できるようにリハビリを行ったりしていることもあるのです。