柔道整復師として独立へ
柔道整復師として独立をするということは、多くの柔道整復師が夢見ていると言っても過言ではありません。
独立して仕事をするメリットとして、自分の考える施術をすることが出来るという点があります。
これが一番の独立の利点だと考えている人も少なくありません。
病院であっても整骨院のようなところであっても、組織に属していると自分の考えと経営者の考えの間には多かれ少なかれ隔たりが生じます。
その為に自分の考える施術をすることができず、安全だけにこだわった差し障りのない施術になってしまうという事も良くあります。
これは、経営者となれば他人が問題を起こすのは絶対に避けなければならないので、基本として冒険的なことはしないようになる傾向があるからです。
以上のことから、組織の下にいるとまず自分のやりたいことができることは殆どないと考えても良いでしょう。
こういった経緯もあり、自分のやりたい施術があるという柔道整復師は独立を強く考えるようになります。
組織に属していると給与などの安定があると共に、責任が最終的には自分ではなく組織の責任となる点が良いという方もいます。
その代わりに、自分の１００%を出した施術はまず行えないということを許容する必要が出てくるのです。
向上心のある人にとっては大変つらいことです。
理想とするモノがあるにもかかわらず、それができないという悔しさのようなものを味わうことになるため、それなら独立したいと考えるようになります。
独立するためには常連の方がいらっしゃる必要があるのですが、それはある程度の経験を積んで来院される方から支持を得られるようになっている必要があります。
そのため、なかなか経験の少ない方が独立して起業するのは難しい現状があります。
やってできないというわけではありませんが、その分リスクを背負う事になることを念頭に置かなければなりません。
常連の方がいらっしゃると、その方々の口コミや評判が後押しをしてくれることにもなります。
地域によっては柔道整復師が不足しているところであれば、需要があるので来院して下さる方もいらっしゃるかもしれません。
需要がないところで起業してしまうと経営が成り立たなくて失敗してしまう場合も考えられますので、慎重に見定めましょう。
起業の仕方はいろいろ
起業の仕方は様々ありますので、柔道整復師として起業するのも勿論良いのですが、整体院などで起業をすることも考えられない方法ではありません。
要は、需要があるところで起業をするのが重要になるので、何が何でも柔道整復師でなければということもないということです。
例えば、整体をしながら鍼灸も柔道整復も取り入れても良いですし、場合によってはスポーツトレーナーとして独立する道もあります。
スポーツトレーナーの場合は企業に属しても良いのですが、独立した上で契約という形でプロの選手をサポートする方法もあります。
今は働き方も多様化している時代ですから、一つの事にこだわる必要はありません。
治療院を開業しておき、施術は様々な方法を取るという形態を取ることも可能です。
独立をすれば自分のやりたい事を全てできるようにもなるので、仕事の幅を広げていけると考えても良いでしょう。
幅が広がれば、それだけ多くのニーズに応えられるようになります。
ただ、あまりにも広げすぎると専門分野はどこなのかと来院する方が不安に感じるような事もあるかもしれませんので、その辺りは自分でしっかりと考えておきましょう。
専門家というと信用されやすいものですが、様々な施術を行えますというと「大丈夫だろうか」と思われるかもしれません。
その他、独立すれば仕事の管理は全て自分ですることになりますから、手間も増えて大変な上に責任も重大になりますが、その分収益が増える可能性は高くはなります。
勿論、お客さんを獲得することが出来なければ収入が減る可能性もあるので、その辺りは慎重に考える必要はあります。
ですが、結局のところは起業して成功するのかどうかということは、やってみないことには分からないとしか言えません。
どんなに優れた技術を持っていて成功する確率が高い方でも必ず成功するとは限らないのです。
最終的には自分で責任を持って決断をするしかありません。
まずは病院や整形外科で経験を積んでもいいですし、接骨院などに勤務して自分のファンになってくれるお客様ができてから独立しても良いでしょう。
独立までに培った技術を生かして起業するにしても何にしても、責任はすべて自分にかかってきます。
その覚悟だけは決めておくことが重要です。